私は東京の音大に通っています。
楽器を預けざるを得ない事情から初めて質屋を利用しましたが、いまではそのおかげで大学生活も順調。
そこで初めて知った“私の質屋観のようなもの”をお話しします。
▽楽器を預かってくれる質屋が東京にある!?
田舎から東京に出て音大に通うようになるまで、私は質屋の存在は知っていましたが、質屋とは何なのか、具体的なことは何も知りませんでした。
けれども音大2年の生活が終わりをむかえる頃、ワケあって私自身が質屋のお世話になることになったのです。
質屋には「品物をお店に預けて、その価値に見合ったお金を貸す」という、貸金業としての業務があるのだそうです。
▽音大生には質屋に救われている学生が多い。
実家にいた頃も利用した事はありませんでしたが、質屋は田舎にだけあるものだと思っていたので東京にこんなに多くの質店があると知った時は驚きでした。
ですが東京だからこその需要もあるのだということもすぐにわかりました。
それは音大生の利用率の高さです。
私が通っている大学では「音大生はリサイクルショップではなくて質屋を使っている」という話は広く知られているものでした。
学生ならではの財布事情というのは音大生でなくても同じだと思うのですが、私たちにとっては命と同じくらい大事な楽器ですから、まさかお金に困ってもリサイクルショップにそれを持参することはできません。
▽質屋なら“少しのあいだ預けるだけ”なので、大切な楽器を手放さなくてすみます。
私は親の援助とアルバイトをして貯めたお金で買ったヴァイオリンなど3つの楽器をもっているのですが、今そのうちの1つは渋谷の須賀質店にあります。
安い金利でお金を借りることができ、一定期間の間に返済すれば楽器は元のまま戻ってくるのでとても助かっています。